めぐりめぐらせ ~ある翻訳者の関心事~

在宅翻訳歴9年目の「めぐり」と申します。分野は「IT/ビジネス」、言語は「英→日」です。 twitter: @meguri_megurase

2016年06月

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IT翻訳者と名乗りながら(いや、リアルな生活でそんなふうに名乗る機会はめったにないが)、テクニカルな部分はめっぽう弱い。なので、事前にあれこれ知識を仕入れておくといっても何から手を着けていいかわからず、それを言い訳に、これまで新規案件のたびに必死で関連技術を調べるという事後対応型でやってきた。

そろそろそんなことではいけないと思い、事前対応型にシフトしたいのだが、やはり何から手を着けたものやら...。というわけで、まずはその日の気になったIT関連の記事を音読しながら入力することから始めてみようと思う。時間があれば、記事の中で気になった用語をもう少し掘り下げることで、少しずつ関連知識も広げていきたい。

9年目にしてようやくこんなことから始めている自分が恥ずかしいが、never too lateでやってみようと思う。せっかくブログを始めたので、モチベーションを保つうえでも日々の記録を付けていきたい(慣れてきたら、関連する英語記事もセットでやりたいが、最初から欲張りすぎると3日坊主で終わりそうなので、まずは日本語の記事から)。

でも、まずは仕事を終わらせないと...


<7/1追記>

方法は、記事を句読点の位置まで音読して記憶し、次にメモ帳に記憶した文章を(記事を見ないで)入力していく(以降、その繰り返し)というものです。なぜ、一旦記憶するかというと、最近記憶力が落ちていることに危機感を感じているのと、記事を音読しながら同時に入力すると、ながら作業になって結局頭に入ってこないような気がしたので。効果のほどはまだわかりませんが、記憶しようとする分だけ集中力が増すのでいいかなと思いました。

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あれはまだ、在宅翻訳を初めて間もない(1年経ったか経たないかの)頃だったと記憶している。
古代ギリシャに関する案件だ。

ここで、IT翻訳の内容をご存知ない方は、「IT翻訳なのに古代ギリシャ?」と思われるかもしれないが、少なくとも私が取引している翻訳会社では、「Webサイトに掲載されるもの」あるいは「クライアントがIT企業」であれば何でも「IT翻訳」に分類される傾向がある(そういうワケでもないのに、IT翻訳にまわってくるものもちらほら...)。つまり、「IT翻訳」の内容はなにも「IT」に限られていないということだ(これがけっこうクセモノだし、オモシロイところでもある)。

話を元に戻すと、その案件は短納期かつ複数のファイル(ストーリー)に分かれていて、そこそこ大規模なものだったので、数人の翻訳者で分担することになった(このときメモリは共有していなかった)。

そして、客先指定の用語集が配られた。おそらく、過去から蓄積したものだったのだろう。
その中に「temple」も登録されていた。私なんかは、訳語として真っ先に中学で習った「お寺」が浮かぶ。案の定、用語集の訳語も「寺院」だった。

さて、問題はここから。この案件の文中にも「temple」が出てきたからだ。「古代ギリシャで寺院?」そう思った私は、「temple」を辞書で引いてみた。訳語の1つに「神殿」とあった。それを見て「ああ、なるほど」と思った(恥ずかしながら、それまで「temple」に西洋の「神殿」という意味があることを知らなかった)。

その後、固有名詞としても出てきたので(「the Parthenon temple」など)、この単語に関しては用語集を無視して問題ないなと自然に判断した(もちろん、固有名詞として出てくる場合は特に、一つひとつ裏を取っていったが...)。

しかし、私はこのとき、作業を分担した他の翻訳者さんたちのチェックも任されていた(短納期案件なので、もちろんチェックにも時間はかけられない)。
なんと、そのうちの1人が「temple」の訳語に用語集の「寺院」を使ってしまっていた。もちろん、「寺院」を「神殿」に一括置換すれば(結果的に)問題はなかったが、そういう場合、他にもあやしい訳語や訳文のオンパレードである。チェックの仕事を受けたことをものすごく後悔した。

その前にもチェックを頼まれて痛い目にあったことは何度かあったが、これも私が現在チェッカーの仕事を受けていない大きな理由の1つになったと思う。

そんなわけで、客先指定の用語集は鵜呑みにしてはいけない。この場合も、おそらく過去案件では「寺院」でよかったのだろう。

特に、翻訳者になりたての頃は、「この用語集を使ってください」と翻訳会社から指定されれば、まじめにそれに従おうとする気持ちはとてもよくわかるが、用語集の訳語を採用してもいいかどうかは必ず辞書やネットで裏を取らなければいけない。同じ客先でも製品やサービスが違えば、同じ単語で訳語が違うこともままあるくらいなので。

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これは極端な例ですが、私自身、訳語選択ではいつも悩みます。
私も今まで自分が気付けなかっただけで、間違った(不自然な)訳語を選択してしまったこともあったでしょう。
辞書やネットで調べることは当然として、日頃から本や記事を意識して読むなど、自分の訳文を客観視して不自然さに気付けるようにしておくことが大切ですね(自戒を込めて)。

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皆さんは、「世界の七不思議」といわれて何を思い浮かべますか?

「海外の方は自己啓発に関するストーリーが好きだなぁ」と感じることが多々ありますが、このストーリーは私が以前にお仕事していた某外資系企業のインド人マネージャーから回ってきたものです。そのときは、PowerPointのスライドで、1枚1枚にさわやかな写真とオルゴールのメロディが付いていました。

梅雨の合間の一服の清涼剤として、ぜひ。


Seven Wonders Of The World

A group of students were asked to list what they thought were the present "Seven Wonders of the World."

Though there were some disagreements, the following received the most votes:

1. Egypt's Great Pyramids
2. Taj Mahal
3. Grand Canyon
4. Panama Canal
5. Empire State Building
6. St. Peter's Basilica
7. China's Great Wall

While gathering the votes, the teacher noted that one student had not finished her paper yet. So she asked the girl if she was having trouble with her list. The girl replied, "Yes, a little. I couldn't quite make up my mind because there were so many."

The teacher said, "Well, tell us what you have, and maybe we can help." The girl hesitated, then read, "I think the 'Seven Wonders of the World' are:

1. to see
2. to hear
3. to touch
4. to taste
5. to feel
6. to laugh
7. and to love."

The room was so quiet you could have heard a pin drop. The things we overlook as simple and ordinary and that we take for granted are truly wondrous!

「テクノロジー・ハラスメント」または「テクニカル・ハラスメント」、略して「テクハラ」ということば、私は初めて聞きました。

コトバンクによると、「ITに疎く、コンピューターなどハイテク機器の扱いが苦手な人へのいじめ・嫌がらせのこと」だそうです。

何かと「ハラスメント」を付けて批判する風潮は好きになれませんが、確かに企業内などでそういうシチュエーションはあるだろうなと思います。

Googleで「テクノロジー・ハラスメント」が一番古く登場するのはいつか調べてみたら、2009年6月でした。

それ以前は「テクハラ」といえば、「テクスチュアル・ハラスメント」だったようです。

私はあまりモノや人に執着するタイプではありませんが、「おすすめの音楽は?」と聞かれれば、真っ先にこれを挙げるかもしれません。

ジャズ・バイオリニスト、寺井尚子さんのリベルタンゴ(libertango)です。
ジャズ・ピアニスト、佐山雅弘さんとの掛け合いが何度聴いても最高です。

昨年、2回ほど名古屋のブルーノートにライブを見に行きました。本当にすてきな、力強いライブでした。
CDも数枚持っていますが、やはりライブには到底かないません。
仕事中、集中したいときには、YouTubeの寺井尚子さんの再生リストをイヤホンで聴いていることも多いです(CDよりライブの空気が感じられるので)。

皆さんもぜひ一度ご覧ください!

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人名の表記については、クライアントによって「英ママで」というところもあれば、「初出時には日(英)の併記で」というところもありますが、後者がなかなか悩ましい...。

特に時間のないニュースリリースの場合なんかは、「あ~、時間がないのにぃ!」と思いながらも最善を尽くして調べるほかありません。

常に英語の名前なら、カタカナ表記も当たりを付けることができるのですが、時にはロシア語、中国語、スペイン語、はたまたどこの名前かすら検討もつかないものもあります。どうにもならないときは英ママにして申し送りしますが、調べた時間がもったいない(そのぶん推敲に使いたかった)...。(´;ω;`)

あれ、どうにかならないかなぁ...(一度、翻訳会社に伝えたことがあります。一応、「検討します」ってことでしたが、クライアントの希望であればどうすることもできないのでしょうか...)。

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ごあいさつ」でも書いたとおり、今年で在宅翻訳歴9年目に突入しました。本当にあっという間です。

複数の翻訳会社に登録されている翻訳者さんも多いと思いますが、私はずっと1つの翻訳会社と取引しています。

「え、じゃあ、その翻訳会社から仕事がもらえなくなったら、どうするの?」と聞かれたら、「そうなったら、別のところを探すか、別の仕事を探すか...」と答えるでしょうか。とにかく一所懸命すればなんとかなると思っています。この点について、特に不安はありません。「絶対に翻訳会社は1社だけ」と考えているわけでもありませんが、今はこれでいいと思っています。

大した経歴ではありませんが、在宅翻訳を始める前に私がしていたことも折に触れて書いていきたいと思います。

在宅翻訳での仕事まわりの大きな変化といえば、この8年超の間に作業環境がWindows Vista→Windows XP→Windows 7、Trados 2007→Trados Studio 2014に変わったことぐらいでしょうか。

IT翻訳といえば、Trados?
私の場合、最近ではTradosを使用しないニュースリリースやブログ記事(Wordベタ打ち)の方が頻度としては高いかもしれません。もちろん、Tradosのお仕事もいただいていますが、他の翻訳者さんと連携して(メモリを共有して)進めるプロジェクトは、そういえば最近あまりしていないような...(「ニュースリリースで発表までに時間がないので他の翻訳者さんと半分ずつ」というのはよくありますが、Wordベタ打ちなのでメモリは共有していません。おそらく、翻訳会社のチェッカーさんが最終的に表記のゆれを統一されているのでしょう)。

翻訳会社から「新規顧客のトライアルを受けてください」というお話もちらほらいただくようになりました。新規顧客の獲得に自分が貢献できるというよろこびはありますが、多少プレッシャーも感じます(普段のお仕事でも手を抜いたりはしないので、トライアルだからといって特別に何かするということはありませんが、やはり少し緊張します)。実際に、自分がトライアルを受けて、現在定期的にいただいているお仕事につながったものもあります。

すべて翻訳のお仕事です。チェッカーのお仕事は受けていません。

今後翻訳のお仕事で具体的に何を目指すのか、さらに10年後、20年後も翻訳のお仕事を続けているのかは、今のところ自分でもわかりません。

ただ、これまでどんなお仕事をしていたときもそうであったように、このお仕事でも自分がどこまでやれるかを見てみたい。もっともっと良くなることを知っている。そして、いつか別の道に進むことがあっても、きっとその経験は活きてくる...そう思っています。

このブログを通じて、普段なんとなく頭の中で考えていることをきちんと「ことば」にして、少しずつ整理できれば何か見えてくるかもしれない...そんな淡い期待も込めて、この8年強を振り返りつつブログを進めたいと思います。

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在宅翻訳者の「めぐり」と申します。
現在、在宅翻訳歴9年目(IT/ビジネス分野、英→日)です。

このブログでは、翻訳に関すること、日々感じたこと、趣味などを書いていきたいと思っています。
地方在住なので、なかなかリアルな場で翻訳者の皆さまとお会いする機会はありませんが、このブログを通じて交流できれば嬉しいです。
もちろん、翻訳者でない方との趣味などのお話も大歓迎です。

よろしくお願いいたします。

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